民法第635条(請負人の担保責任)

2014年(平成26年)

【問 6】 Aは、Bに建物の建築を注文し、完成して引渡しを受けた建物をCに対して売却した。本件建物に瑕疵があった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
4 本件建物に存在している瑕疵のために請負契約を締結した目的を達成することができない場合、AはBとの契約を一方的に解除することができる。
誤り。仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない(民法第635条)。本肢の請負物件は、建物であるため、AはBとの契約を解除することはできない。

2012年(平成24年)

【問 5】 次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。
(判決文)
請負人が建築した建物に重大な瑕疵があって建て替えるほかはない場合に、当該建物を収去することは社会経済的に大きな損失をもたらすものではなく、また、そのような建物を建て替えてこれに要する費用を請負人に負担させることは、契約の履行責任に応じた損害賠償責任を負担させるものであって、請負人にとって過酷であるともいえないのであるから、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることを認めても、民法第635条ただし書の規定の趣旨に反するものとはいえない。
2 請負の日的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、注文者は、請負人に対し、建物の建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができる。
正しい。瑕疵が重大であるため建て替えざるを得ない場合には、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができる(民法第635条、最判H14.9.24)。
3 請負の目的物が建物であって、民法第635条ただし書によって注文者が請負契約の解除をすることができない場合には、その規定の趣旨に照らし、注文者は建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることは認められない。
誤り。瑕疵が重大であるため建て替えざるを得ない場合には、民法第635条ただし書によって解除できないときでも、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができる(民法第635条、最判H14.9.24)。なお、民法第635条では「仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。」と定めている。

2006年(平成18年)

【問 6】 AがBに対して建物の建築工事を代金3,000万円で注文し、Bがこれを完成させた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
3 請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、Aは原則として請負契約を解除することができる。
誤り。仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。(民法第635条)。

1996年(平成8年)

【問 6】 AがBとの請負契約によりBに建物を建築させてその所有者となり、その後Cに売却した。Cはこの建物をDに賃貸し、Dが建物を占有していたところ、この建物の建築の際におけるBの過失により生じた瑕疵により、その外壁の一部が剥離して落下し、通行人Eが重傷を負った。この場合の不法行為責任に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
2 Bは、Aに対してこの建物の建築の請負契約に基づく債務不履行責任を負うことがあっても、Eに対して不法行為責任を負うことはない。
誤り。Bは、Aに対してこの建物の建築の請負契約に基づく債務不履行責任を負うことがある(民法第634条、第635条)。本問の瑕疵は、請負人Bの過失によって発生しているので、Bは、Eに対して不法行為責任を負う(同法第709条)。

1995年(平成7年)

【問 10】 請負契約により注文者Aが請負人Bに建物(木造一戸建て)を建築させた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、担保責任に関する特約はないものとする。
3 AがBから完成した建物の引渡しを受けた後、Cに対して建物を譲渡したときは、Cは、その建物の瑕疵について、Bに対し修補又は損害賠償の請求をすることができる。
誤り。仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、請負人の担保責任を追及することができる(民法第634条、第635条)。本肢の場合、Aは、Bに対して担保責任を追及することができるが、Cは注文者ではないので、この追及はできない。ただし、Cは売主Aに対して、売主の担保責任を追及することはできる(同法第570条)。

1994年(平成6年)

【問 8】 Aが建設業者Bに請け負わせて木造住宅を建築した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
2 Aは、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に瑕疵があり、契約をした目的を達成することができないときは、引渡しを受けた後1年内であれば、その契約を解除することができる。
誤り。仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない(民法第635条)。本問は、請負の目的物が建物であり、契約の解除をすることはできない。

1989年(平成1年)

【問 8】 請負契約における請負人の担保責任に関する次の記述は、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、担保責任に関する特約はないものとする。
2 完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが、契約を解除することができる。
誤り。建物その他の土地の工作物については、契約の解除をすることはできない。なお、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできる(民法第634条、第635条)。
4 完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、契約の解除をすることができる。
誤り。建物その他の土地の工作物については、契約の解除をすることはできない(民法第635条)。

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