民法第605条(不動産賃貸借の対抗力)

2014年(平成26年)

【問 11】 甲土地の所有者が甲土地につき、建物の所有を目的として賃貸する場合(以下「ケース①」という。)と、建物の所有を目的とせずに資材置場として賃貸する場合(以下「ケース②」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
2 ケース①では、賃借人は、甲土地の上に登記されている建物を所有している場合には、甲土地が第三者に売却されても賃借人であることを当該第三者に対抗できるが、ケース②では、甲土地が第三者に売却された場合に賃借人であることを当該第三者に対抗する方法はない。
誤り。ケース①では借地借家法が適用され、ケース②では民法が適用される。借地借家法においては、「借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。」と定めているので、ケース①では、賃借人は第三者に対抗することができる(借地借家法第10条第1項)。一方、民法では、「不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その後その不動産について物権を取得した者に対しても、その効力を生ずる。」と定めているので、賃借権の登記があれば、ケース②の場合でも、第三者に対抗することはできる(民法第605条)。したがって、「ケース②では、甲土地が第三者に売却された場合に賃借人であることを当該第三者に対抗する方法はない。」という記述は、誤りである。

2008年(平成20年)

【問 13】 Aが所有している甲土地を平置きの駐車場用地として利用しようとするBに貸す場合と、一時使用目的ではなく建物所有目的を有するCに貸す場合とに関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
4 AB間の土地賃貸借契約を書面で行っても、Bが賃借権の登記をしないままAが甲土地をDに売却してしまえばBはDに対して賃借権を対抗できないのに対し、AC間の土地賃貸借契約を口頭で行っても、Cが甲土地上にC所有の登記を行った建物を有していれば、Aが甲土地をDに売却してもCはDに対して賃借権を対抗できる。
正しい。Bが賃借権の登記をしていなかったときは、新所有者に賃借権を主張できない(民法第605条)。CがC所有の登記を行った建物を有していれば、甲土地の新所有者に対して賃借権を対抗できる(借地借家法第10条)。

2007年(平成19年)

【問 14】 借地借家法第38条の定期建物賃貸借(以下この問において「定期建物賃貸借」という。)と同法第40条の一時使用目的の建物の賃貸借(以下この問において「一時使用賃貸借」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
4 賃借人が賃借権の登記もなく建物の引渡しも受けていないうちに建物が売却されて所有者が変更すると、定期建物賃貸借契約の借主は賃借権を所有者に主張できないが、一時使用賃貸借の借主は賃借権を所有者に主張できる。
誤り。共に賃借権を新所有者に主張できない(民法第605条、借地借家法第31条)。

1990年(平成2年)

【問 13】 Aは、BからB所有の建物を賃借して、居住しているが、Bがその建物をCに売却し、登記も移転した。この場合、次のそれぞれの記述は、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
1 Aは、建物の引渡しを受けているから、Cに貸家権を対抗することができるが、建物の引渡しを受けていないときは、常にCに対抗することができない。
誤り。Aは、「賃借権(貸家権)の登記」、または、「建物の引渡し」のいずれかの要件を満たしていれば、Cに対抗することができる(民法第605条、借地借家法第31条第1項)。

関係法令

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