民法第509条(不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
2006年(平成18年)
- 【問 11】 事業者Aが雇用している従業員Bが行った不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 3 Bの不法行為がAの事業の執行につき行われたものであり、Aに使用者としての損害賠償責任が発生する場合、Aが被害者に対して売買代金債権を有していれば、被害者は不法行為に基づく損害賠償債権で売買代金債務を相殺することができる。
- 正しい。本肢記述のとおり。ただし、加害者の側からは相殺をすることはできない(民法第509条)。
2004年(平成16年)
- 【問 8】 Aは、B所有の建物を賃借し、毎月末日までに翌月分の賃料50万円を支払う約定をした。またAは敷金300万円をBに預託し、敷金は賃貸借終了後明渡し完了後にBがAに支払うと約定された。AのBに対するこの賃料債務に関する相殺についての次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 2 AがBに対し不法行為に基づく損害賠償請求権を有した場合、Aは、このBに対する損害賠償請求権を自働債権として、弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することはできない。
- 誤り。被害者Aの側からなら相殺できる(民法第509条、判例)。
1995年(平成7年)
- 【問 8】 AがBに対して100万円の金銭債権、BがAに対して100万円の同種の債権を有する場合の相殺(AB間に特約はないものとする。)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- 3 Aの債権が、Bの不法行為によって発生したものであるときには、Bは、Bの債権をもって相殺をすることができない。
- 正しい。債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない(民法第509条)。
1992年(平成4年)
- 【問 9】 不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 1 不法行為の被害者は、損害賠償債権を自働債権として、加害者に対する金銭返還債務と相殺することができない。
- 誤り。債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない(民法第509条)。不法行為の加害者は相殺することができないが、本肢のように、被害者の側からであれば、損害賠償債権を自働債権として、加害者に対する金銭返還債務と相殺することができる。

