民法第415条(債務不履行による損害賠償)

2014年(平成26年)

【問 1】 次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。
3 債務の履行のために債務者が使用する者の故意又は過失は、債務者の責めに帰すべき事由に含まれる旨
条文に規定されていない。民法には、「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。」という条文がある(民法第415条)。判例では、「ここでいう債務者の責めに帰すべき事由とは、債務者自身の故意または過失だけでなく、債務の履行のために債務者が使用する者(履行補助者)の故意または過失も含む。」としているが、これが条文に規定されているわけではない。

2012年(平成24年)

【問 8】 債務不履行に基づく損害賠償請求権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1 AがBと契約を締結する前に、信義則上の説明義務に違反して契約締結の判断に重要な影響を与える情報をBに提供しなかった場合、Bが契約を締結したことにより被った損害につき、Aは、不法行為による賠償責任を負うことはあっても、債務不履行による賠償責任を負うことはない。
正しい。契約当事者の一方が、契約の締結に際して、信義則上の説明義務に違反し契約の締結に影響のある情報を相手方に提供しなかったときは、その者は、相手方が契約を締結したことによって生じた損害について、不法行為責任を負うが、債務不履行責任は負わない(民法第415条、第709条、最判平23.4.22)。
3 AB間でB所有の甲不動産の売買契約を締結した後、Bが甲不動産をCに二重譲渡してCが登記を具備した場合、AはBに対して債務不履行に基づく損害賠償請求をすることができる。
正しい。不動産が二重に譲渡され、第二の譲受人Cに登記がなされた場合、第一の譲受人Aに対する移転登記は履行不能となる(判例)。この場合、第一の譲受人Aは、Bに対し損害賠償請求をすることができる(民法第415条)。

2006年(平成18年)

【問 8】 AはBとの間で、土地の売買契約を締結し、Aの所有権移転登記手続とBの代金の支払を同時に履行させることとした。決済約定日に、Aは所有権移転登記手続を行う債務の履行の提供をしたが、Bが代金債務につき弁済の提供をしなかったので、Aは履行を拒否した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1 Bは、履行遅滞に陥り、遅延損害金支払債務を負う。
正しい。本肢記述のとおり(民法第415条)。

2004年(平成16年)

【問 10】 宅地建物取引業者ではないAB間の売買契約における売主Aの責任に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
2 Aは、C所有の土地を自ら取得するとしてBに売却したが、Aの責に帰すべき事由によってCから所有権を取得できず、Bに所有権を移転できない場合、他人物売買であることを知っていたBはAに対して損害賠償を請求できない。
誤り。売主Aの帰責事由によってCから所有権を取得できず、Bに所有権を移転できなかったときは、買主が悪意の場合であっても、債務不履行に基づいて損害賠償請求をすることができる(民法第415条、判例)。

関係法令

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