借地借家法第13条(建物買取請求権)

2012年(平成24年)

【問 11】 賃貸借契約に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
4 仮設建物を建築するために土地を一時使用として1年間賃借し、借地権の存続期間が満了した場合には、借地権者は、借地権設定者に対し、建物を時価で買い取るように請求することができる。
誤り。借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる(借地借家法第13条第1項)。ただし、この規定は、臨時設備の設置その他一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、適用しない(同法第25条)。本肢は、一時使用のために借地権を設定しているので、建物を時価で買い取るように請求することはできない。

2002年(平成14年)

【問 13】 Aが、平成4年8月、Bに土地を賃貸し、Bがその土地上に建物を所有している場合の契約終了に伴う建物買取請求権に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
2 建物買取請求権は、契約終了の理由を問わず、Bの債務不履行を原因とする契約終了の場合にも、BはAに対して建物の買取りを請求することができる。
誤り。債務不履行解除の場合は建物買取請求権はない(借地借家法第13条第1項)。
3 BがAの承諾を得て土地をCに転貸し、建物を譲渡した場合、AB間、BC間の契約が、ともに期間満了し更新がなければ、CはAに対し直接建物買取請求権を有する。
正しい。本肢記述のとおり(借地借家法第13条第3項)。
4 Bが適法にAに建物買取請求権を行使すると、その所有権は直ちにBからAに移転するが、BはAが代金を支払うまで、建物の引渡しを拒むことができる。
正しい。本肢記述のとおり(借地借家法第13条、判例)。

1998年(平成10年)

【問 11】 Aは、平成4年8月、その所有地について、Bに対し、建物の所有を目的とし存続期間30年の約定で賃借権(その他の特約はないものとする。)を設定した。この場合、借地借家法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
4 存続期間が満了し、契約の更新がない場合で、Bの建物が存続期間満了前にAの承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものであるとき、Bは、Aに対し当該建物を買い取るべきことを請求することはできない。
誤り。借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。この場合において、建物が借地権の存続期間が満了する前に借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものであるときは、裁判所は、借地権設定者の請求により、代金の全部又は一部の支払につき相当の期限を許与することができる(借地借家法第13条第1項・第2項)。建物買取請求はすることができる。

1991年(平成3年)

【問 12】 AがBの所有地を賃借して居住用家屋を所有している場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
3 Aは、借地権が消滅した場合において、家屋があるときは、自らが債務不履行のときでも、Bに対し家屋の買取りを請求することができる。
誤り。債務不履行により借地権が消滅したときは、建物買取請求をすることはできない(借地借家法第13条、判例)。

関係法令

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