宅地建物取引業法第47条(業務に関する禁止事項)

2015年(平成27年)

【問 41】 宅地建物取引業者が売主である新築分譲マンションを訪れた買主Aに対して、当該宅地建物取引業者の従業者Bが行った次の発言内容のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはいくつあるか。
ウ A:購入を検討している。貯金が少なく、手付金の負担が重いのだが。
B:弊社と提携している銀行の担当者から、手付金も融資の対象になっていると聞いております。ご検討ください。
違反しない。本肢のBの発言は、「手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為」を禁止する規定には該当せず、違反とはならない(宅地建物取引業法第47条第3号)。

2014年(平成26年)

【問 43】 宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 Aは、買主Bとの間で建物の売買契約を締結する当日、Bが手付金を一部しか用意できなかったため、やむを得ず、残りの手付金を複数回に分けてBから受領することとし、契約の締結を誘引した。
違反する。宅地建物取引業者は、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない((宅地建物取引業法第47条第3号)。本肢のように「残りの手付金を複数回に分けてBから受領すること」は、信用の供与に該当し、してはならない。

2012年(平成24年)

【問 34】 宅地建物取引業者A社は、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、中古マンション(代金2,000万円)の売買契約(以下「本件売買契約」という。)を締結し、その際、代金に充当される解約手付金200万円(以下「本件手付金」という。)を受領した。この場合におけるA社の行為に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものはいくつあるか。
ウ A社は、本件手付金の一部について、Bに貸付けを行い、本件売買契約の締結を誘引した。
違反する。宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第3号)。
【問 41】 宅地建物取引業者A社による投資用マンションの販売の勧誘に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。
ウ A社の従業員は、勧誘の相手方が金銭的に不安であることを述べたため、売買代金を引き下げ、契約の締結を誘引した。
違反しない。売買代金を引き下げ、契約の締結を勧誘しても、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為の禁止には該当しない(宅地建物取引業法第47条第3項)。

2011年(平成23年)

【問 41】 宅地建物取引業者A社が行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。
ア A社は、建物の販売に際して、買主が手付として必要な額を持ち合わせていなかったため、手付を貸し付けることにより、契約の締結を誘引した。
違反である。手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為に該当するため違反となる(宅地建物取引業法第47条第3号)。
エ A社は、建物の売買の媒介に際して、売買契約の締結後、買主に対して不当に高額の報酬を要求したが、買主がこれを拒んだため、その要求を取り下げた。
違反である。不当に高額の報酬を要求する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第2号)。その要求を取り下げたか否かは関係ない。

2009年(平成21年)

【問 40】 宅地建物取引業者Aが行う建物の売買又は売買の媒介に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 Aは、建物の売買の媒介に関し、買主に対して手付の貸付けを行う旨を告げて契約の締結を勧誘したが、売買契約は成立しなかった。
違反する。売買契約が成立しなかったとしても、手付の貸付けを行う旨を告げて契約の締結を勧誘する行為は禁止されている(宅地建物取引業法第47条第3号)。

2008年(平成20年)

【問 38】 次に記述する宅地建物取引業者Aが行う業務に関する行為のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 宅地の売買の媒介において、当該宅地の周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実があったため、買主を現地に案内した際に、取引士でないAの従業者が当該事実について説明した。
違反しない。誰が告知してもいい(宅地建物取引業法第47条第1号ニ)。
4 Aは、自ら売主として、宅地の売却を行うに際し、買主が手付金100万円を用意していなかったため、後日支払うことを約して、手付金を100万円とする売買契約を締結した。
違反する。手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第3号)。

2007年(平成19年)

【問 36】 法人である宅地建物取引業者A (甲県知事免許) に関する監督処分及び罰則に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
4 Aの従業者Bが、建物の売買の契約の締結について勧誘をするに際し、当該建物の利用の制限に関する事項で買主の判断に重要な影響を及ぼすものを故意に告げなかった場合、Aに対して1億円以下の罰金刑が科せられることがある。
正しい。本肢記述のとおり(宅地建物取引業法第47条第1号ニ、第84条)。

2006年(平成18年)

【問 40】 宅地建物取引業者が行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
2 建物の販売に際して、不当に高額の報酬を要求したが、実際には国土交通大臣が定める額を超えない報酬を受け取った。
違反する。不当に高額の報酬を要求する行為をしてはならない(宅建業法第47条第2号)。
3 建物の販売に際して、手付について貸付けをすることにより売買契約の締結の誘引を行ったが、契約の成立には至らなかった。
違反する。手付について貸付け等の信用の供与をすることは禁止(宅建業法第47条第3号)。

2004年(平成16年)

【問 44】 宅地建物取引業者A社の行う業務について、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
4 A社は、その相手方等に対して契約に係る重要な事項について故意に事実を告げない行為は禁止されているが、法人たるA社の代表者が当該禁止行為を行った場合、当該代表者については懲役刑が科されることがあり、またA社に対しても罰金刑が科されることがある。
正しい。本肢記述のとおり(宅建業法第47条第1号、第80条、第84条)。

2003年(平成15年)

【問 38】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で締結した売買契約に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
3 Aは、Bとの間で3,000万円の宅地の売買契約を締結したが、契約当日、Bが手付金を一部しか用意できなかったため、残りの手付金をAが貸し付け、契約の締結を誘引した。
違反する。手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は禁止されている(宅地建物取引業法第47条第3号)。

2001年(平成13年)

【問 37】 宅地建物取引業者Aは、Bから住宅用地の購入について依頼を受け媒介契約を締結していたところ、古い空き家が建った土地(甲地)を見つけ、甲地の所有者とBとの売買契約を締結させ、又はさせようとしている。この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
1 Aは、Bが住宅の建設を急いでおり更地の取得を希望していることを知っていた場合でも、空き家について登記がされていないときは、Bに対して空き家が存する事実を告げる必要はない。
誤り。本肢の内容について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をすると違反となる(宅地建物取引業法第47条第1号ニ)。
3 AがBに対して、甲地の現況を説明しようとする場合、Aが甲地の地中の埋設管の有無について土地利用状況の経歴、関係者への照会等の調査を実施したが判明せず、埋設管の無いことを断定するためには掘削その他の特別の調査が必要であるときは、Aは、その旨を告げれば足りる。
正しい。本肢記述のとおり(宅地建物取引業法第47条第1号)。

 

【問 42】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主となり、宅地建物取引業者Bと建物の売買契約を締結しようとする場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば正しいものはどれか。
2 買主Bも宅地建物取引業者であるので、AがBに対し手付金を貸し付けて契約の締結を誘引してもさしつかえない。
誤り。宅建業者は、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない。この規定は、宅建業者相互間の取引においても適用される(宅地建物取引業法第47条第3号、第78条第2項)。

2000年(平成12年)

【問 35】 宅地建物取引業者Aが、その業務を行う場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 Aが、建物の貸借の媒介をするに当たり、当該建物の近隣にゴミの集積場所を設置する計画がある場合で、それを借主が知らないと重大な不利益を被るおそれがあるときに、Aは、その計画について故意に借主に対し告げなかった。
違反。借主が知らないと重大な不利益を被るおそれがあることを、知っていながら、故意に告げない行為は違反である(宅地建物取引業法第47条第1号ニ)。
4 Aは、建物の売買の媒介をするに当たり、買主が手付金を支払えなかったので、手付金に関し銀行との間の金銭の貸借のあっせんをして、当該建物の売買契約を締結させた。
違反しない。宅建業者は、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならないが、本肢の行為はこれに該当しない(宅地建物取引業法第47条第3号)。

 

【問 40】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと中古の土地付建物の売買契約 (代金5,000万円、手付金1,000万円) を締結する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。
3 Aは、Bの要求があった場合は、契約の締結を誘引するためBの手付金の支払いについて分割払とすることができる。
誤り。手付金の分割払いは、「手附について貸付その他の信用の供与」に該当し、これによる契約の誘引行為は禁止されている(宅地建物取引業法第47条第3号)。

1999年(平成11年)

【問 42】 宅地建物取引業者Aが、宅地の所有者Bの依頼を受けてBC間の宅地の売買の媒介を行おうとし、又は行った場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法第47条(業務に関する禁止事項)の規定に違反しないものはどれか。
1 Aは、Bとの媒介契約の締結に当たり不当に高額の報酬を要求したが、BC間の売買契約が成立した後に実際にAがBから受領した報酬額は、国土交通大臣が定めた報酬額の限度内であった。
違反。不当に高額の報酬を要求する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第2号)。
2 Aは、Cに対し手付を貸し付けるという条件で、BC間の売買契約の締結を誘引したが、Cは、その契約の締結に応じなかった。
違反。手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第3号)。
3 Aは、当該宅地に対抗力のある借地権を有する第三者が存在することを知っていたが、当該借地権は登記されていなかったので、Cに対して告げることなく、BC間の売買契約を締結させた。
違反。本肢の内容について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第1号)。
4 Aは、B及びCに対し、手付金について当初Bが提示した金額より減額するという条件でBC間の売買契約の締結を誘引し、その契約を締結させた。
違反しない。本肢の内容は、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為には該当しない(宅地建物取引業法第47条第3号)。

1997年(平成9年)

【問 38】  宅地建物取引業者Aが、貸主Bと借主Cの間の建物貸借契約(以下この問において単に「契約」という。)の締結を媒介し、又はしようとする場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 契約成立前に、Bが、Aを通してCから、貸借希望の真摯なことの証明の目的で申込証拠金を受領した場合において、Aは、Cに対し「契約が成立したとき、申込証拠金を手付金の一部に充当し、Cは手付金の不足分を契約成立後7日以内に支払わなければならない」旨説明して、契約を締結させた。
違反する。手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は禁止されているが、本肢の行為は、手付の分割受領にあたり、これに違反する(宅地建物取引業法第47条第3号)。
【問 40】  宅地建物取引業者Aが、売主B、買主Cとする建物の売買の媒介をした場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
1 Aは、建物の売買契約の成立時において、Cに手付金全額の用意ができていなかったので、不足分を立て替えて、当該売買契約を成立させた。
違反する。Aの行為は、手付についての信用の供与にあたり、違反する(宅地建物取引業法第47条第3号)。

1992年(平成4年)

【問 44】 宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した場合の特約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものは、どれか。
1 手付は、1,500万円としたが、Bが一括しては払えないというので、500万円ずつ3回に分割して支払うこととした。
違反する。本肢の行為は、「手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為」に該当する(宅地建物取引業法第47条第3号)。

1989年(平成1年)

【問 48】 宅地建物取引業者Aは、自ら売主となって、宅地を買主Bに代金6,000万円で売却する契約を締結した。この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
1 宅地建物取引業者である買主Bが手付金1,200万円を持ち合わせていなかったので、Aが貸与して契約の締結を誘引したとしても、宅地建物取引業法違反とはならない。
誤り。宅建業者は、手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない(宅地建物取引業法第47条第3号)。

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